書評・紹介

東南アジアの華人社会と中国僑郷
−華人・チャイナタウンの人文地理学的考察−

山下清海著、 古今書院

A5判上製、 208頁、定価本体6500円、 ISBN 4-7722-5067-0 C3025

地学雑誌(東京地学協会) 第111巻第6号、2002年12月

菊地俊夫氏(東京都立大学教授)

書評


新 地 理(日本地理教育学会) 第50巻第3号、2002年12月

加賀美雅弘氏(東京学芸大学助教授)


 華人研究の第一人者が.また新しい成果を世に送り出した。『東南アジアのチャイナタウン』(古今書院)、『シンガポールの華人社会』(大明堂)、『チャイナタウン―世界に広がる華人ネットワーク』(丸善)に続く第4作が、本書である。筆者は1973年にシンガポールでの華人研究に着手して以来、30年近くの精力的な作業の問に、東南アジアに限らず世界各地の華人社会やチャイナタウンにまで目を向け、それぞれの華人社会を空間的にとらえ、相互に比較しながら特性を明らかにするという地理学的な視点を「武器」にした成果を続々と生産し続けてきた。本書は、そうした筆者の研究の原点ともいうべき東南アジアの華人社会に関する成果をまとめたものである。以下、本書の特色を、内容を紹介しながら取り上げてみよう。

 本書は,以下の構成にあるように、大きく3部からなっている。

 第T部 華人社会への視点
  1.華人社会のグローバル化
  2.華人社会研究の視点
 第U部 東南アジアの華人社会とチャイナタウン
  1.チャイナタウンの伝統と変容
  2.シンガポールの近代化と華人社会
  3.東南アジア華人の食文化
  4.東マレーシアの華人方言集団の分布
  5.東マレーシアのカカオ・プランテーション
  6.ブルネイの地域性と華人社会
  7.韓国華人社会の変遷と現状
 第V部 中国における僑郷の地域性―その地域的特色と移住先との結びつき―
  1.海外華人のふるさと「僑郷」
  2.福建省における僑郷
  3.広東省東部、潮州地方の僑郷

 第T部では、本書執筆の動機が述べられている。世界各地に居住する3000万ともいわれる華人に対する関心は、すでに華人をはじめ多くの人々の間で高まっており、これまでに多くの著作が発表されている。そうした状況のなかで筆者ほ、地図を「武器」とする地理学書こそが取り組むべき課題として、チャイナタウンなど華人の集落に関する研究と、世界各地の華人社会の地域的特色を究明する研究をあげている。筆者の華人研究はまさにこの2点に絞られており、本書もその延長線上に位置している。

 筆者の研究の動機は、華人社会研究に取り組んできた数少ない地理学者である太田勇の研究視点をとりあげることによって、さらに明確になっている。太田は、社会に対する批判的精神を発揮して華人社会の実態を描き出したが、その際に、調査を行う現地の人々が用いる言語への理解を強調し、一貫して英語を用いたインタビューによる華人研究を精力的に実施してきた。これに対して、卓抜した中国語能力をもつ筆者は、英語では得られない非インテリの華語系華人の意識についての把握が課題として残されていると指摘している(17ページ)。これこそが華人研究を継続してきた筆者の基本姿勢であろう。さまざまな情報が行き交い、世界各地の人々に関する調査がなされている昨今、現地語を理解できない研究者による地域研究はもはや時代遅れでしかないと考える評者も含めて、筆者のこの研究姿勢ほ大いに学ぶべきである。

 第U部は、東南アジア各地に成立している華人社会と、それぞれが空間的に形成しているチャイナタウンの地域的な特色を論じている。まず東南アジアにおける華人の伝統文化とチャイナタウン全般を俯瞰したしたあと、シンガポール、東マレーシアのサラワク州とサバ州、ブルネイ、そして韓国のソウルと仁川など各地の華人社会の特性を、食文化やカカオ・プランテーション、文化変容に関する詳細な現地調査と資料の分析によって明らかにしている。華人社会を分布図や土地利用、経済活動、伝統文化など、地理学の視点と方法をフルに活用した華人研究の成果を.ここにみることができる。

 第V部は、華人を国外へと送り出した中国華南地方の諸地域の特徴と、これらの地域と東南アジア華人社会との相互関係について論じている。とくに福建省と潮州地方を事例にして、限られた資料を用いながら、東南アジアの華人社会が彼らの出身地との強い結びつきを明らかにしており、世界各地の華人社会が相互の強力なネットワークの枠組みの中で維持・強化されていることを理解することができる。評者はかつて、民主化したばかりの旧東ヨーロッパにおいて、都市部だけでなく農村でもあちこちに中華料理屋を見つけて驚いたが、これなど華人社会のネットワークを知らずして理解することはできないのであろう。旧東ヨーロッパでは、都市部を中心にして展開するマクドナルドなどのアメカ系資本が脚光を浴びているが、華人の進出ぶりはそれに引けをとらないほどに組織的であるように思われる。彼らのネットワークの構造は複雑をきわめるであろうが、それだけに僑郷とチャイナタウンの関係に注目したこの地理学者の視点は貴重である。

 以上のように本書は、中国から国外に進出した華人社会と彼らの出身地である中国の僑郷の特徴を論じたものである。とりわけ、東南アジアの華人社会を論じた第U部が本書の核心をなしており、それは割かれているページ数からも明らかである。そこでは、筆者自身が調査を実施してきたブルネイにおける民族分布、サバにおけるプランテーション、マレーシアとシンガポールの食文化など、地域とトピックを組み合わせた事例があげられている。いずれも華人社会を理解するための格好の事例ばかりである。しかしその一方で、それらが東南アジアの華入社会を説明するための事例としてどのように位置づけられるのか、それぞれの地域とトピックが、東南アジアの華人社会全体を理解するためにいかにして選定されたのか、全体の枠組みに関心を向けてしまうのは、はたして評者だけであろうか。

 また、外国研究においては、時間的なブランクをあけて同じ場所を再度訪れることが多いために、その場所の変化は調査者の目には鮮明に映る。それだけに、外国地域研究においては,定点観測が有効である。本書では、写真が地域の特徴を理解するうえで大きな助けになっているが、同じ場所の変化を示す写真があれば、地域の変化をよりダイナミックに理解することが可能になったであろう。

 もちろん、これらが評者のないものねだりすぎないことは、本書を一読すれば明らかであり、あら捜しのそしりを免れないことは、評者自身十分に承知している。しかし、現実には華人社会は一言ではとてもくくれないほどに複雑であり、それらは場所によって驚くほど異なっているはずである。また、同じ華人といえども、その暮らしぶりや価値観は多様をきわめているであろう。精力的なフィールドワーカーであり、華人を深く理解している筆者の手によって、華人社会の特性が今後さらに解き明かされてゆくものと確信している。

 最後に、本書が、さまざまな地図と筆者が撮りためてきた写真をふんだんに盛り込むことでチャイナタウンの景観や華人固有の文化を読者に実感させることに成功していること、研究者をはじめ外国地域の教材作りにもきわめて有用な書であることを指摘しておきたい。また、一貫してわかりやすい文章による記述がなされているので、第一級の学術研究の内容を労せず読み進むことができ、東南アジアやエスニツク集団に関心を寄せる一般読者にも十分に受け入れられるもの仕上がっている。先行の3つの著書とあわせて読むことによって、華人社会についての理解はいっそう深められるであろう。

 筆者は、これまでに蓄積した華人研究の成果を、学界に限らず一般大衆に積極的に提示することに力を入れており、執筆だけでなくホームページでも地理学的な視点と魅力をアピールしている。このような筆者の態度は、これからの地理学研究者が見習うべきであろう。評者は、とくに海外地域研究者は、一般大衆の見知らぬ地域や人々への関心や好奇心にこたえる義務を負っていると考えているが、本書はそうした点でも成功している。それだけに、6500円という価格が惜しまれる。


地理学評論 (日本地理学会) 第76巻第1号、2003年1月

石川友紀氏(琉球大学法文学部教授)


 日本において中国人移民(華人・華僑)の研究が少ない中にあって、しかも地理学の分野からは唯一の研究者と思われる著者の、長年の研究の積み重ねの一つが本書である。著者はこれまでチャイナタウンの形成過程とその展開などを主体に、中国人移民について多くの学術論文とともに、著書として1987年以降3冊のチャイナタウン関係著書を公刊した。

 本書の目的は、著者の東南アジアおよび中国における現地調査に基づき、東南アジアにおける華人社会の生態、および東南アジア華人社会と中国との相互関係について分析考察する、とされている。また、本書の内容は第T部華人社会への視点、第U部東南アジアの華人社会とチャイナタウン、第V部中国における僑郷の地域性―その地域的特色と移住先との結びつき、で構成されている。以下、各部の重要な章・節を具体的に紹介してみる。

 第T部の第1章では、変容する華人社会、海外移住の背景と「僑郷」(華僑の故郷)、チャイナタウンの形成と変容からなる華人社会のグローバル化を取り上げる。その中で、世界の華人人口に関する正確な統計はないが、その数は3000万人余り、うち90%以上はすでに移住国などの国語を取得し、華人は世界中に広く分布しているが、全体の80%余りはアジアに集中している、と指摘する。第2章の華人社会研究の視点では、華人社会研究の隆盛、華人社会研究の視点、太田 勇のシンガポール・マレーシア華人社会研究を示す。

 第U部の第1章では、東南アジアのチャイナタウンの伝統と変容と題し、大きく東南アジアにおけるチャイナタウンの形成、華人社会の多様性、チャイナタウンの伝統的生活、変容するチャイナタウンについて、概説を行っている。第2章のシンガポールの近代化と華人社会では、現地フィールド調査の成果として、シンガポールの地理的概観、伝統的華人社会の特色、工業化の進展、都市再開発の進行、英語優先社会の形成、人口政策の転換と華人社会を考察した後、むすびで急速な近代化の過程によって、シンガポールの伝統的華人社会は大きく変容した、と結論付けている。第3章のシンガポール・マレーシアを中心にした東南アジア華人の食文化は、だれでも興味を示す分野とはいえ、研究が少なかったので、著者自身の体験と華人からの聞取り調査により解明を試みたものである。チャイナタウンにおける華人の食生活や華人の食文化の多様性を述べた後、方言集団別にみた華人の伝統的食文化として、福建人・潮州人・広東人・港南人・客家人・ニョニヤ料理を取り上げる。その結論として、東南アジア華人の食文化の特色は福建人の「福建麺」や「肉骨茶」、潮州人の「か条」、広東人の「飲茶」、海南人の「海南鶏飯」、客家人の「醸豆腐」などのように、華人方言集団のそれぞれの出身地の食文化の伝統が、今日においてもよく継承されている、という。以下、フィールド調査を主体にした第4章は華人方言集団の分布パターンの形成過程を中心に東マレーシア、サラワクの華人社会、第5章はサンダカンのカカオ・プランテーションを中心に東マレーシア、サバの華人社会、第6章は石油・天然ガス経済による「世界一の金持ち国」と称されるブルネイの地域性と華人社会を詳細に分析考察している。第7章はこれまで隣国でありながら華人人口が少なく、主要な国でチャイナタウンが存在しない数少ない国といわれた韓国について、ソウルと仁川の元チャイナタウンを中心に、韓国の華人社会の変遷と現状を、歴史地理学的に考察している。

 第V部の第1章では、海外華人のふるさと「僑郷」と題して、1989年現在の調査地域における僑郷の概観として、広東人の僑郷・広東省広州付近、福建人の僑郷・福建省厦門付近、海南人の僑郷・海南島の事例を取り上げる。この現地調査の過程で、中国側においても僑郷の実態については、まだ十分に把握されていないので、今後の重要な課題として、僑郷における帰国華僑について、彼らの海外移住の過程・海外での生活状況・帰国の理由・帰国後の状況などを調査することが必要である、と指摘する。第2章の福建省における僑郷では、福建省における僑郷と方言集団として、福建人(ミン南人)・福州人・興化人・客家人を取り上げる。ついで、福建省における僑郷の地域的特色として、自然的特色・人文的特色(歴史的背景・社会経済的特色)を述べ、福建省籍華人の移住先では、僑郷と移住先との結び付き、シンガポールにおける同安人の事例を取り上げる。その考察を通して、僑郷と移住先との密接な結び付きが、華人出国を促進させる重要な要因となつていることが明らかになった、と結論付けている。第3章の広東省東部、潮州地方の僑郷では、東南アジアで得られたデータと、3回にわたる中国の僑郷における現地調査で得られたデータを相互に比較検討し、東南アジアにおける潮州人、僑郷としての潮州地方の特色、東南アジア在住潮州人と僑郷との経済的結び付き、同上の社会・文化的結び付きを記述している。

 次に、同書に対する評者の感じたことを述べると、本書は第1に人文地理学的視点より、東南アジアにおける華人社会を、実際に現地踏査するというフィールド調査を通して具体的な事例により説き起こし、その普遍性をみようとしたところに特色がある。第2に世界中に分布する華人・チャイナタウンを、地図や表を駆使し、口絵カラー写真31枚を含む88枚もの写真を収録するなど景観を重視し、その形成過程や展開などを聞取り調査によって把握し、実態を浮かび上がらせようと試みていることは、事例研究の大きな蓄積といえよう。第3に変容する華人社会を時系列的にとらえようと、著者の長期にわたる現地調査のデータと先行研究の成果とを併せて、華人社会・チャイナタウンの比較研究を行っていることである。

 評者は日本人移民の地理学的研究を専門分野としているが、比較移民論として、中国人移民との比較は同じアジアからの移民として類似点と相違点がみられ、益するところが大きかった。ここで、より中国人移民研究を深化させるため、以下のことを要望したい。第1に総論として、世界における中国人移民の位置付けや、その出自としての移民母村(本書では僑郷)の実態を、歴史的経過やその要因・背景をも含めて取り上げ、集大成して欲しい。その場合、出移民の要因として経済・社会・文化面以外に、政治的・心理的・宗教的・民俗的な面なども考えられないか、第2に各論としての事例研究において、地誌的記述を重視するとともに、個人や集団のネットワークの役割の重要性をもっと出して欲しい。人間の顔や生活の見える動態的なとらえ方と理論面の追求がなされれば、より深い華人・チャイナタウンの人文地理学的研究が完成されるものと確信する。

 個人の研究は時間と地域が限定されるが、著者の地理学者としての華人・チャイナタウン研究における現地のフィールド調査を重視した事実解明にひたむきな情熱を注ぎ、それを普遍化・理論化していく姿勢には頭の下がる思いがする。本書は前記したように、多くの写真や図表が掲載され、その内容は中国人移民社会についてわかりやすく記述されているので、現在ブームになりつつある中国や中国人の社会組織や思考などについても知り得る学術書と共に、好個の読み物としても推薦したい。 


地 理 (古今書院) 2002年10月号

  松井圭介氏(筑波大学地球科学系講師)

【書架】

 海外を旅行中、米食や麺類が恋しくなると必ずお世話になる中国料理店。不思議なことに当たり外れがない。安くて美味しくて、身体にもやさしい。気がつくと毎日チャイナタウンにでかけてしまう。そんな経験はありませんか。

 世界の海外華人は3,000万人余り。ざっとその8割がアジアに集中する。タイトルにある僑郷(きょうきょう)とは、海外華人の故郷のこと。主要分布域である中国南部の福建省・広東省・海南省は人口密度が高く、貧しい地域であった。これらの地域では、古くから海上交通が発達し、海外移住の伝統があったという。

 本書の目的は、東南アジア華人社会の地域的特色及び、東南アジア華人社会と中国との社会経済的結びつきを明らかにすることにある。長年にわたるフィールドワークに基づく著者4冊目の研究成果である。

 本書の内容を簡単に紹介しよう。第1部では、グローバル化の著しい最近の華人社会の動向を踏まえ、華人社会研究の課題が整理される。第2部では、シンガポール、マレーシア、ブルネイに韓国を加えた各地の華人社会およびチャイナタウンの特色を考察している。第3部は、海外華人の出身地(僑郷)と東南アジア華人社会との社会経済的、文化的なネットワークを論じたものだ。

 東南アジアを対象とする地域研究は量的に増加しているものの、地理学からの貢献は未だ十分ではない。その意味でも本書は、華人社会研究に対する地理学からの重要な業績である。

 本書を一番読んでもらいたいのは若い人たちである。高校生であれば、地理のおもしろさを感じて欲しい。東南アジア地域の魅力がわかるはずだ。大学生であれば、地理学の考え方を学んで欲しい。景観観察の重要性や聞きとり調査の方法、文献収集を厭わぬ努力と外国語の能力。本書に示された内容、すなわちチャイナタウンの立地、形成、構造、景観などについての総合的な考察と、その要因分析の方法は必ず示唆を与えてくれるはず。前著『東南アジアのチャイナタウン』(古今書院)や『チャイナタウン』(丸善ブックス)を併読すれば一層効果的。華人社会への理解がさらに深まるだろう。


東方(東方書店) 第259号 2002年9月

【Book にっぽんのほん】

 東南アジア各地のチャイナタウンの形成、独特の食文化、僑郷(華人の出身地)による地域的特色など、注目される華人社会の生態を多角的に考察する。


華僑報(東京華僑総会) 第1535号(2002.7.25)

 古今書院から『東南アジア華人社会と中国僑郷−華人・チャイナタウンの人文地理学的考察−』(写真下→省略)が発刊された。著者は人文地理学、東南アジア・中国地域研究、華人社会研究を専攻する東洋大学国際地域学部教授の山下清海氏。

 同書は東南アジアおよび中国での現地調査にもとづき、東南アジアにおける華人社会の生態、東南アジア華人社会と中国の相互関係について考察したもの。

 内容は第I部でグローバル化する最近の華人社会の動向を踏まえた上で、華人社会をとらえる視点を論じ、華人社会研究の課題に言及、第II部で東南アジアの華人社会の基本的特色と各地の地域的特色について具体例を示し、第III部では「僑郷(きょうきょう)」(「華僑の故郷」という意味)と呼ばれる海外華人の出身地(出移住地域)である福建、広東、海南各省における調査にもとづいて、僑郷の地域的特色と、僑郷と東南アジア華人社会との社会経済的、文化的な結びつきを論じている。

 なお、同書では口絵カラー写真31枚を含めて、計88枚の写真を収録。A5判上製208頁、定価=本体6,500円(税別)。

 


日本僑報電子週刊 

第203号 2002年07月17日(水)発行

【内容紹介】

 東南アジアおよび中国での著者の現地調査にもとづき、東南アジアの華人社会の生態、東南アジア華人社会と中国との相互関係について考察する。

第I部で、グローバル化する最近の華人社会の動向を踏まえた上で、華人社会をとらえる視点を論じ、華人社会研究の課題に言及。

第II部で、東南アジアの華人社会の基本的特色と各地の地域的特色について具体例を示し、第III部で、「僑郷」(「華僑の故郷」という意味)と呼ばれる海外華人の出身地(出移住地域)である福建、広東、海南各省における調査にもとづいて、僑郷の地域的特色と、僑郷と東南アジア華人社会との社会経済的、文化的な結びつきを論じる。