書 評 |
-世界に広がる華人ネットワーク- 閉塞した日常から脱却するために「新天地」を求めるのは、いつの時代の人も同じだろう。 苦労して海を渡りさまざまな社会的変化にもまれながらもたくましく生きてきた彼らにとって、チャイナタウンは日常生活の場であり、自らの文化を守る「第二のふるさと」であった。 そんな「チャイナタウンの今」−−巨大経済集団としてひとくくりにされがちな華人の精神的よりどころ−−を筆者自らが体験し、華人の精神性や伝統文化も含め紹介しているのが本書である。 特に「アジアを代表する」とも言える食文化に関しては日本、東南アジア、欧米の各エリアごとの料理の違いなどわかりやすく網羅しており、日本の三大中華街についてはその沿革も詳しい。 |