2006年度 地理学野外実験 (筑波大学大学院修士課程教育研究科社会科教育コース)
板倉町における水害対策の現状と課題

草間淳子・高田淳平・東山恵美・川野和美
(指導教員:山中 勤)




 板倉町は複数の河川に囲まれた立地条件のため、古くから水害常襲地帯と呼ばれてきました。しかし、板倉町に暮らす人々は、様々な工夫を生み出すことで長い間水害と共に生活してきました。水塚や揚げ舟など、今では半ば文化財として残されている水害対策の工夫からは、当時の人々の水害に対する意識の高さをうかがい知ることができます。
 この板倉町が最後に水害にあったのは、昭和22年のカスリン台風のときです。それから約60年間、堤防強化や内水氾濫対策などの効果もあり、大規模な水害は一度も起こっていません。しかしながら、このような事実は現在の板倉住民の水害に対する意識を希薄化させているかもしれません。自然災害に対する危機意識は、万が一災害が発生した際の避難行動に影響を及ぼし、被害の大きさを左右するため、そうした意識の希薄化があるとすれば小さからぬ懸念材料と言う事ができます。そして、この住民意識には、集落の立地条件などによって地域的差異がある可能性が考えられます。特に、板倉町には近年、ニュータウンが開発されたため、そこに住む新住民と板倉旧住民の間では災害に対する意識の持ち方に違いがあることが予想されます。
 そこで私たちは、板倉町内の5地区を対象として災害に関する意識調査を行い、各地区の住民がもつ水害に対する意識を明らかにし、その要因を探ることにしました。また、現在の行政側の水害対策を把握し、住民の意識形成への影響や、水害対策の課題を明らかにします。以上から、板倉町の水害に対する現状と課題を明らかにすることが本調査の目的です。さらに、調査を通じて得た知見を基に、一つの提案として独自のハザードマップを作成できればと考えています。

アンケート結果

報告書(作成中)

ハザードマップ
(作成中)
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