水文学実験
同位体分析用水蒸気の広域サンプリング
対象: 自然学類3年次  担当: 山中 勤

6月14日にサンプリングした水蒸気の同位体測定結果は次の通りです。

場所δD (‰)混合比 (g/kg)
陸域センター(草地)-114.810.265
万博記念公園(芝地)-127.18.688
桜川低地(水田)-112.910.408
水郷公園(霞ヶ浦近傍)-116.911.162
歩崎公園(霞ヶ浦近傍)-116.211.875
出島台地(畑)-119.910.582
陸域センター(30mタワー)-124.29.015

以下の作業を行い、9/6(月)までにレポートを提出すること。

1 各地点の地上1mにおけるδD値を下の図に記入し、値の大小をシンボルの大きさや色を変えて表現せよ。また、分布の特徴やその成因について考察せよ。
2 Keeling Plot (縦軸にδD、横軸に混合比の逆数をとったグラフ) を作成し、データが直線上(複数でも可)に分布するようであればその一次回帰式を求めよ。この際、万博記念公園の値は異常と思われるので除外すること。また、30mタワーの値は広域を代表するものと考え、複数の直線で回帰する場合は全ての直線が通るようにすること。
3 Keeling Plot 上の回帰直線の切片はローカルな水蒸気源の同位体組成を表す。以下の値も参照しながら、霞ヶ浦-つくば地域における大気水蒸気の供給・輸送・混合過程について考察せよ。
場所δD (‰)
田面水(桜川低地)-39.7
霞ヶ浦湖水(水郷公園)-36.9
霞ヶ浦湖水(歩崎公園)-32.6
霞ヶ浦から蒸発した水蒸気*-90〜-100

* 湖面上の相対湿度を85%と仮定して、Craig-Gordonモデルにより算出。


Yamanaka Lab.