WBGTに基づいた日本の暑熱環境の将来予測.

  • 鈴木パーカー明日香 , 日下博幸, 2015: WBGTに基づいた日本の暑熱環境の将来予測. 日本生気象学会雑誌, 52(1), 59-72. DOI:/10.11227/seikisho.52.59, 2015/04/14(謝辞: 創生) (被引用回数:(web of science:0回 google scholar:2回)) .

要旨
暑熱指標 WBGT(wet-bulb globe temperature)に基づき,将来の日本の暑熱環境予測を行なった. これに先立ち,全国の官署データを基に 1991–2010 年 8 月を対象とした現状把握を行った所, 現在の日本はすでに厳しい暑熱環境にあることが示された.特に関東以西の地域では 8 月の日中平均 WBGT 気候値が 26℃以上となっているが, これは日本生気象学会等が定める熱中症指針では「警戒レベル」に相当する.比較的冷涼な札幌や仙台などでも,WBGT 値が「危険レベル」に 達することもあるという結果が得られた.将来予測は 21 世紀末の 20 年間をターゲットとし, 全球気候モデルによる予測データを領域気候モデルによって高解像度化する力学的ダウンスケール手法を用いて行なった. その結果,将来の暑熱環境は現在よりさらに悪化し,特に中部以西の多くの地点で 8 月中 20 日以上が「危険レベル」(日最高 WBGT≧31℃) になると予測された.予測 WBGT 昇温量は東北地方で大きく,例えば将来の秋田市は現在の大阪市のような気候になる可能性が示唆された.

【関係する研究テーマ】都市気候、健康影響評価、地球温暖化予測

学会誌の表紙絵として、本論文の図が採用されました!(表紙ダウンロードできます)

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