班の紹介

はじめに

 日下研究室では各人の研究内容から類似する人たちで班を組織しており、情報共有や研究アドバイスを行っています。現在、「観測班」、「WRF班」、「モデル班」の3つがあります。ここでは各班について紹介します。

観測班

 授業などの印象から日下先生の研究室はシミュレーションを中心に行っていると思われているかもしれません。そんなことはありません!日下研究室だって気象観測をしています。しかも、つくば市内だけにおさまらず、近くはさいたま市から遠くは岐阜県多治見市にまで出向き観測をしています。

 観測というと辛そうという印象があるかもしれません。そんな時は観測班の間で助け合い(時には研究室のみんなの手も借りて)観測を成功させようとしてきました。自分で測器を設置して無事にデータが取れている・見たい現象が捉えられている時は感動ものです。また、予想と反した結果でも新たな解釈が生まれれば締めたものです。観測データはこの世でオンリーワンのものなのです!

 観測を行うには、測器に関わる技術が必要です。時には自分で測器を作るなんてこともしばしば。また、学外の方々と連絡を取り合うことも時には必要で、社会に出てから必要とされる能力が観測によって身につけられるはずです(現役研究者からも同様の意見あり)。日下研観測班では、各自の観測が成功するように定期的に観測計画に関わる話し合いをしています。今後は、技術的なことに関わる話し合いも出来たらいいかなとも思っています。

 世界でただ1つのデータを取得できる上に、色んなことが身につけられる。こんな美味しい話はありません。あなたもぜひ日下研で観測をしてみませんか?

(文責:観測班リーダー 岡田牧)


これまで行った観測・実験
  • つくば市のヒートアイランド観測
  • つくば市内の公園のWBGT観測
  • つくば市内の公園の気温低減効果の観測
  • 筑波大学構内のヒートアイランド観測
  • 足尾山におけるサーマル観測
  • 埼玉県さいたま市・熊谷市・越谷市における熱環境観測
  • 東京都代々木公園内外の気温分布調査
  • 箱根町における霧観測
  • 新潟県村上市周辺におけるだし風観測
  • 多治見市の猛暑実態調査
  • 多治見市中心部における暑さに対する人間生理反応観測
  • 植生面の熱交換解析のための実験装置の開発

WRF班

 もとはメソスケール気象モデルとして開発されたWRFですが、最近は日々の天気予報はもちろんのこと、大きなスケールでは温暖化予測、小さなスケールでは境界層内のLESシミュレーションなど、WRFの守備範囲は多岐に渡ります。そういうわけで、日下研内ではWRFを使って研究している人がたくさんいます。

 しかし、日下研でWRFを主なツールとして研究している人は実はごく少数で、大多数は観測やモデルが専門だけど、サブでWRFを使っているという人たちです。そしてその人数が多い!このような背景から頻繁なグループミーティングなどは行なってきませんでしたが、日本語のWRFマニュアルを作成したり、WRFの動かし方とシミュレーション結果の可視化に関する講習会を開いたりするなど、新入生でもスムーズに研究を始められるよう、みんなで支え合ってきました。

 これからは、みんながより効率よく研究できるよう、WRFの最新技術などを教え合う会合を定期的に持って行きたいと思っています。また、ソースコードの改変・改良(特に地表面過程や都市キャノピースキームなど)にチャレンジするなど、国際舞台で活躍しているWRF熟練者もいます。

あなたも、世界に2万人以上いるというWRFユーザーの仲間入りをしませんか?

(文責:WRF班リーダー 鈴木パーカー)

モデル班

 日下研では、WRFやLESといった数値モデルを用いて研究している人が多くいます。モデル班では、その研究のツールである"モデル自体に興味がある"という人が集まっており、メンバーひとりひとりが新しい数値モデルを開発、もしくは改良の研究をしています。また、筑波大学が保有するスーパーコンピューター、T2KやHA-PACSを用いたモデルの開発も行っており、大規模計算のためのモデルの並列化、高速化の研究を行っています。

 モデル班では情報共有の場として、定期的にミーティングを行っており、各自のモデル開発・改良状況に研究相談、関連研究に関する話題を出し合い、楽しく議論を行っています。また、モデル班に入れば、数値モデルを基礎の基礎から学んでいくこともできます。数値気象モデルというのは、いままでの気象学の研究の集大成のようなものであり、モデルを学ぶことは気象の理論を学ぶことでもあります。全てを知ろうとすることは非常に大変ですが、まず自分の興味のあるパートについて勉強し、さらに簡単なモデルを自分で作ってみて動かすことで、気象学の理解をより一層深めることができるでしょう。

 気象の数値モデルに興味がある人、何か新たなモデルを開発してみたい人、ぜひモデル班へ。

モデル班で開発している以下のモデルについての概要は、数値モデルのページを参照してみて下さい。
 ・Large Eddy Simulation (LES)モデル
 ・都市モデル(Urban Canopy Model)
 ・局地気象モデル

(文責:モデル班リーダー 池田亮作)