Assessment of Ocean Surface Winds and Tropical Cyclones around Japan by RCMs.

  • Iizuka S., K. Dairaku, W. Sasaki, S.A. Adachi, N.N. Ishizaki, H. Kusaka, and I. Takayabu, 2012: Assessment of Ocean Surface Winds and Tropical Cyclones around Japan by RCMs. J. Meteor. Soc. Japan., 90B, 91-102. 2012/06/09 (被引用回数:(web of science:2回 google scholar:3回)) .

本研究では、複数の領域モデルを用いて力学的ダウンスケーリングされた海上 風と台風の評価を行った。いずれの領域モデルにおいても、海陸分布の表現の 向上に伴い、日本周辺の夏季における海上風の平均値の精度は、境界条件の再 解析データよりも向上する。しかし、その極値には、いずれのモデルにおいて も、日本の南で大きな誤差が見られた。

解析期間に日本周辺を通過した台風の約40%については、いずれのモデルもほぼ 観測に近い経路を再現することに成功していたが、残りの台風の経路に関して は、いずれかまたはすべてのモデルに大きな誤差が見られた。この経路の誤差 のピークは、100~200km程度であった。モデル台風の風速分布を調べると、二つ のモデルは観測値を過小評価していたが、一つのモデルではほぼ観測に近い風 速を再現していた。このことから、現実的な台風強度を再現できるモデルにお いても、経路の誤差によって海上風の極値分布に誤差が生じることが推測され る。さらに、このような経路の誤差は、台風による地形性降雨にも誤差を引き 起こす可能性もある。従って、領域モデルを用いて力学的ダウンスケーリング された結果の極値は、注意深く取り扱う必要がある。

Journal of the Meteorological Society of Japan(JMSJ)のページ
PDF(Full Text)はこちらからダウンロードできます。