空っ風の時空間特性の研究

  • 宮 由可子, 2007: 空っ風の時空間特性の研究 .

 関東平野で冬季に吹く局地風「空っ風」について気候学的な解析を行い、日変化や鉛直構造を調査した。その結果、以下のようなことが明らかになった。1)空っ風日の地上風は、明瞭な日変化を示す。特に、関東平野の北西風が卓越する地域では、日中の風速は冬期平均の2倍近くに達する。2)空っ風日の境界層上部の風速は昼前に小さく,夕方に大きくなる。3)空っ風日の大気の安定度が冬期平均のそれに比べて弱いことから、空っ風日には多くの熱運動量が輸送されていること、空っ風が対流混合層の性格をもっていることが示唆される。4)空っ風日の相対湿度・日降水量は日本海側で高く関東平野で弱い。一方、1日の積算日射量は、日本海側で少なく関東平野で多い。これらの結果は、空っ風がフェーン現象を伴っていることを示唆しており、それにより関東平野にもたらされる晴天が、熱対流混合層の性格をより強めていると考えられる。

卒論の一部分を基にした以下の論文が地理学評論に掲載されました(2009)。  
宮由可子, 日下博幸, 2009: 鉛直構造に着目した空っ風の気候学的研究. 地理学評論, 82, 346-355. 2009年07月01日 (謝辞:科研費 若手研究B) .
地理学評論のページ
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卒論の一部分を基にした以下の論文がJ. Meteor. Soc. Japanに掲載されました(2011)。
Kusaka, H., Miya, Y., Ikeda, R., 2011: Effects of solar radiation amount and synoptic-scale wind on the local wind “Karakkaze” over the Kanto plain in Japan. J. Meteor. Soc. Japan., 89(4), 327-340. 2011年08月01日 (謝辞:S8, 科研費 若手研究B) .
Journal of the Meteorological Society of Japan(JMSJ)のページ
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