オーストラリア米の「聖地」に行ってきました。

タカスカ・ジョー(高須賀穣)を知っていますか?
1900年代の初頭に松山からオーストラリアに渡った人で,オーストラリア米の父と言われている人です。当時,有色人種のアジア人はオーストラリアへの入国は困難を伴ったハズですが,洪水の多い湿地帯での農業生産を向上させるというオーストラリアの「国策」に貢献すべく,高須賀穣一家は特別に入国を許可されました。
ヴィクトリア州内陸部のマレー川沿いにあるスワンヒル市の中心部から北西に約20kmの地点に,タカスカ・バンクと呼ばれる堤防があります。これは,彼が苦労して築いた堤防であり,オーストラリアで最初に米の商業生産に成功した場所にあります。現在のオーストラリア米の産地はニューサウスウェールズ州のリートン周辺に移りましたが,今でもスワンヒルには,高須賀氏の子孫がいます。写真の真ん中で,青いシャツを着ている方は,高須賀氏の孫のマリーさんです。マリーさんにとって,おじいさんであるジョー氏の故郷にある大学(愛媛大学)からの訪問者があると知って,スワンヒルを訪問した僕に,わざわざ会いに来て下さいました。マリーさんとはいろいろお話させていただき,とても印象に残る訪問になりました。ところで,高須賀穣氏に関する文章は,日本語ではあまり多くありませんね。合間をみて,いずれきちんとした形で文章にしたいと思っています。
(2009年11月4日記) |