写真で見る池袋チャイナタウン

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池袋チャイナタウンの誕生

 欧米の都市では、旧来のチャイナタウンとは別に、近年の中国新移民の増加に伴い、新しいチャイナタウンが形成されている。
 
 「池袋チャイナタウン」という呼称は、私が雑誌『地理』(古今書院)で初めて使用したものである(山下清海「世界各地の華人社会の動向」地理48-8 2003年)。
 「中華街」という呼称では、横浜・神戸・長崎の伝統的なチャイナタウンをイメージしやすい。
 そうではない欧米でみられるようなニューチャイナタウンという意味で、「池袋チャイナタウン」とネーミングした次第である。   

 (2005年1月14日記)

 池袋駅はサンシャインビルに向かう東口と、立教大学がある西口に分かれるが、西口側に池袋駅北口がある。池袋駅北口を出てすぐの、みずき通り(西池袋1丁目)からその北に位置する平和通り(池袋1丁目)にかけてが「池袋チャイナタウン」である。

 池袋チャイナタウンとは

 日本における中華街(チャイナタウン)といえば,横浜中華街・神戸南京町・長崎新地中華街の「日本三大中華街」を指し,これまで東京には中華街は形成されなかった。これら日本三大中華街は,いずれも幕末の開港都市に形成されたものであり,いわゆる「老華僑」によってつくられたものである。

 しかし,1972年の日中国交正常化,1978年末以降の中国の改革開放政策の進展などに伴い,在留中国人人口は急増した。なかでも,豊島区池袋周辺は,1980年代半ば以降,いわゆる「新華僑」が多く居住するようになった。池袋とりわけ池袋駅北口周辺には,新華僑が経営する中国料理店・中国食品雑貨店・インターネットカフェ・中国書店・中国語新聞社・旅行社などが増加している。今後も,さらに多くの新華僑経営の料理店・商店や中国マスメディアの事業所などが集中する傾向がみられる。高学歴で高度な専門的技術や知識をもった新華僑も,豊島区やその近郊に多く居住している。
老華僑が苦労しながら中国の伝統を生かした街づくりを進めてきた日本三大中華街と異なり,池袋チャイナタウンは新華僑によって形成され,成長しつつあるチャイナタウンである。現代中国を体験し,今の中国庶民の食文化を味わうことができる池袋チャイナタウンが,日中友好のシンボル的な町として発展していくことを願っている。
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知音(食品・書店・旅行社など)
2階:中国書店,4階:中国食品店
4階の食堂(知音小吃広場)は安く,日本語が通じにくいが,中国色が濃厚。
陽光城(中国食品)
とにかく安い。24時間営業。
「客引き禁止」 阿里郎(アリラン)
中国東北家郷料理・朝鮮族の料理店
平和通り。営業時間:午後4時から午前4時まで。安価な小皿料理が豊富。犬肉料理あり。

 

池袋チャイナタウンの形成

 牌楼(パイロウ,中国式楼門)もなければ,中華街特有の色鮮やかな看板が立ち並んでいるわけでもない。池袋駅北口一帯は,新宿歌舞伎町と並ぶ歓楽街として巷では知られているが,夕暮れの賑わいに耳を澄ますと,其所(そこ)此所(ここ)に中国のお国言葉が響き合う。一日の仕事を終えた新華僑が,ケータイを片手になじみの食堂へ急ぐ。ここは本物のチャイナタウンである。

 1980年代半ば頃から,上海や福(ふっ)建(けん)省出身の新華僑が池袋にやって来た。彼らの多くは日本語学校で日本語を学ぶため,就学生ビザを携えてやっとの思いで来日を果たしたのである。池袋は副都心と呼ばれながらも,駅周辺には気安く庶民的なアパートが残され,彼らにとっては通学・通勤はもちろん,慣れない異国で生活していくには至便の場所であった。中国物産のスーパーマーケットチェーン「知音」は,彼らの生活の拠り所となり,やがて待ち合わせの場所として,情報交換の場として,新華僑の定着を見守ってきた。

 最初にやって来た新華僑は,キャリアアップや結婚を機に,さらにゆとりのある住居を求めて埼京線沿線など,郊外へと移り住みつつあるが,やはり池袋に集まって親戚・友人と酒を酌み交わし,懐かしい故郷の味に舌鼓を打つという

 近年には東北3省(遼(りょう)寧(ねい),吉(きつ)林(りん),黒龍(こくりゅう)江(こう))出身の新華僑が新たに到着,中国東北料理店や中国朝鮮族料理店も,今や池袋チャイナタウンを彩る名物になっている。  <松村公明>

池袋チャイナタウンの中国料理店と中国料理

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永利(中国家郷料理)
平和通り。店内は広い。
 

大宝(中国東北家庭料理)
こちらは常盤通りの本店。線路沿いに新店がある。中国人に評判のよい料理店。
 
犬肉の前菜
(阿里郎[アリラン])

蚕の串焼き
(阿里郎[アリラン])

店頭で販売される茶葉蛋と油条
(陽光城)
大宝(池袋北口店) 重慶三巴湯しゃぶしゃぶ
(四川火鍋城)

  

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